アーティチョークが自分の身体になった日
アーティチョークって食べ物だっけ?
アーティチョークという名前のチョコレート屋が前の職場近くに出来ていたり、アーティチョークという言葉をこれまで聞き流していたりと、耳慣れない言葉は改めて聞いてもイメージが湧き上がってこないものだった。
そんなアーティチョークがイタリアから送られてきた。カルチョーフィ(アーティチョークのイタリア名)のマリネを妻の妹が送ってくれて、思わぬ形で食べる機会を得た。
食べてみると筍の様にシャキシャキとした食感。瓶詰のためにたっぷりのオリーブオイルに浸かり、あちらの物らしくハーブの香りは強めだが、イタリア人に言われた通り食べるととても美味しい。サラダに加えるもよし、刻んでパスタと和えてもよし、そのままワインのオツマミにしてもよしと、カルチョーフィのマリネはまた食べたくなるクセがある。
調べてみれば、アーティチョークはキク科アザミ属の植物で日本名はチョウセンアザミ。地中海沿岸が原産の、イタリアではポピュラーな食べ物らしい。食べるのは開花前のつぼみを剥いた、内側の柔らかい部分だけで、花を咲かせると確かに紫色のアザミの花が咲くようだ。
旨い物を食べて知的満足も得る。これまでぼんやりしたイメージしかなかったアーティチョークが、自分の血肉になったと感じた週末だった。